治未病―「未だ病まざるを治す」経絡治療
東洋医学では、病気になる前に自らの持つ力で治ることを重視しています。
病気の発生を予兆によって知り予防する、自己治癒力を高める、個体差に配慮した治療を目指すのが東洋医学です。
「厚生白書(1997版)」でもその重要性は注目されています。
自然界に光と影があるように、我々の体にも陰と陽があります。生命のエネルギーともいうべき「気」、栄養する「血(けつ)」、潤す「水(すい)」は、人体を縦横に巡って常に陰陽のバランスをとっています。その経路(経絡)のどこかで滞りや不具合があると、予兆となって体表に現れるのです。
なんとなくだるい、不安だ、眠れない、疲れやすい、違和感がある、痛む、しびれる、のぼせる、イライラするなどさまざまですが、自覚すらない場合があります。「気・血・水」の巡りに不具合のある経脈を見つけて、体表に現れた経穴から鍼(はり)や灸(きゅう)などでアプローチします。